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エアーバンドな日々
JUGEMテーマ:音楽

私は音楽関係はまったくダメな人間である…
が、その私がバンドにいたと言う奇妙な話。
もしかすると、エアギター第一人者なのかも知れない。
ゴールデンボンバーの先駆けとも考えられる。

当時は空前のバンドブームが少々下火になった頃。
今でこそ、X-JAPANと言えばクールで熱いバンドと言うイメージであり、元々お笑い番組の常連でアホやっていたのを若い人は知らないだろう。

その頃、私はアメリカの遊学から帰国した時だった。
世間では、淡路大震災にオウム事件がニュースを騒がしていた。
先輩から連絡を受け、会わしたい人物がいるから会わないかと誘いを受けた。
それほど仲良かった訳ではないが、居酒屋でご馳走になれるのが楽しみだけだったのだが…

約束の場所で会うとライブハウスに誘われた。
壁まで揺れる大音量のライブハウスはアマチュアとは言え酷い雑音のバンドが出ていた。
その雑音の中で先輩から「次が紹介したい奴だ」とやっとの思いで聞いた。
はっきり言って、こいつらとの何の関係があるんだと思った。

雑音が止み、その紹介したいと言う奴らが現れた。
頭わパンクでセットに何時間かかるのかと思いつつ、X-JAPANのコピーバンドだとわかった。
まぁそこそこ上手いんじゃねと聴きながら、だから私と何の関係あるのかと思った。
歌い終わり、私は先輩に連れられて楽屋へと連れて行かれた。
「この間言ってた連れてきたぞ」と紹介され、私は一体何の用なんだと帰ろうかと思った。

そして、私服に着替えても目立つ彼らと居酒屋に行った。
得体の知れない人達と乾杯をして、先輩から「こいつらどうだった?」と聞かれたが、「はぁ、まぁ、で用件は何ですか?」とやっと本題を切り出した。
「あのさ、お前バンドやんない?」
「(゚Д゚≡゚Д゚)?ナンダッテ」
「ビジュアルだって何とかなるだろ、その髪型だし」
当時の私は後頭部の真ん中の髪だけ腰まで伸ばしていたので、確かに普通ではなかったのだが。
「実はコイツ(ボーカル)、英語がまったくダメなんだよ、その英語部分だけやってくれればいいから」
「そうは言っても縦笛もロクに出来ない私がバンドなんて無理ですよ」
「紅とENDLESS RAIN知ってるだろ?あのセリフ部分だけやればいいから」

セレフ↓紅

I could not look back,you'd gone away from me
I felt my heart ache
I was afraid of following you
When I had looked at the shadows on the wall
I started running into the night to find the truth in me

セリフ↓ENDLESS RAIN

Day of joy,days of sadness slowly pass me by
As I try to hold you,you are vanishing before me
You're just an illusion
When I'm awaken,my tears have dried
in the sand of sleep
I'm a rose blooming in the desert

It's a dream,I'm in love with you
まどろみ抱きしめて

暗記しろよと思ったが、発音がどうにもならないらしい。
よって、レハートリーにこの名曲が入れられないのが悩みらしい。
てーか、致命的だろと思うのだが…

そこで、英語が話せる奴を探して私になったらしい。
頼む!!と、ヘビメタ5名に囲まれて頭下げられている光景は凄かかったと思うが、
「本当に楽器できないからね」と念押ししてやる事となった。
みんなとても喜んでくれたが、私はとんでもない話に巻き込まれた気がしていた。

私の練習は、ギターを弾くフリから始まった。
どうせなら高見沢♪と思ったが、それは無理。
正面を向いたらダメなのだから当たり前。
初めて持つエレキに無線のコードが30cm位付いてるが、当然電源なんか入れない。
みんなで悩んだ課題は、いかに手元を見られないか。
試行錯誤して決まったのは正面から見て左、ボーカルの方を向いてやや後ろ向き。
右手はテキトーに左手もテキトーに上下に動かす。
客席からはギターのケツしか見えないから分かりゃあしない。
あまりにも芸がないので、決まった部分でターンを3回する。
さらにマントを着ける事によって、少し前かがみになると手元は客席からは見えなくなった。

それにより、バンドはオープニングで紅の英語部分を私からはじまり、
2曲目はランダム、3曲目にENDLESS RAINで〆るパターンができあがった。
今、言い訳的に考えれば、まだ生で歌ってるだけマシかも知れない。

数回もやると私にもファンができた。
多分、ファンなんて生涯通じてあの時だけであったろう。
プレゼントや差し入れと、本当は滅茶苦茶嬉しいしデートにも誘われたりもした。
ファンレターも3通だがもらって、それはお礼の手紙を出した。
が…私には後ろめたさしかなく無口なキャラが出来上がってしまった。
クールで影ある男…確かに影と言うか後ろめたさはハンパでなかった。

本当なら出口待ちで女の子にキャーキャー言われるなんて今では夢のような話だ。
一年近く活動していたが、みんな仕事が忙しくなって解散となった。

思ってみれば楽しい思い出かもしれないが、当時の罪悪感は本当に辛い日々だった。
author:Muck!, category:あそび, 11:29
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